2015年8月8日

御嶽山を想う

御嶽山 2014年8月 9合目から8合目へ下山途中に中央アルプスを望む

あれから もうすぐ1年

2014年9月 御嶽山の噴火は皆さんの記憶にもまだ新しいかと思います。
先日の隊員による懸命な捜査も、残念ながら5人の行方不明者を残して打切りとなってしまいました。
何とも言えない残念な気持ちです。(どうも上手に言葉で表現出来ません)

噴火の1ヶ月少し前に御嶽山に登った身としては、自分はただただ幸運だったと思っています。
だって噴火ですよ。地球的規模で言えば1ヶ月なんてほんの一瞬だもの。


1年前の御嶽登山は、山へ趣味が傾くきっかけとなりました。
(何で山登りをしようと思ったのかは、自分でもよく分からない。ただ、普段行かない所へ行ってみたいと思っているうちに、計画を立て道具を揃え・・)

思えば最初に登る山としてはハードルが高かった。
(登山経験は小学生の時に丹沢の大山に登ったくらい)
御嶽山は登山道に危険な岩場とか崖とか無いし2150mまでロープウェイとは言え、なんてったって3067mの山ですから、自分の体力やペースを分かってないと何処かで無理がくる。

1年経った今だから白状しますが、下山はホントに足が辛くて何度も心が折れそうになった・・
どこから辛かったって、3000mの頂上からですよ。
それでも動けない訳じゃなし、ゆっくりでいいから降りようと決心するまで15分くらい「う〜ん、どうしよう・・」って考えてました。

なんとか下山を開始。
9合目の覚明堂さんに寄り、膝にテーピングして頂き 励ましの言葉を貰いながら送り出してくれました。石室山荘さんでも片隅で小休止させて貰い、8合目の女人堂さんではリポD買って一気飲みしながら(気持ちはCMでお馴染みのあのセリフ)歩荷さんと談笑。「昔は40kg 50kg背負って毎日登って、膝に水が溜まった事もあったなぁ」なんて仰ってました・・
途中で言葉を交わした子供連れのお母さんや、気さくなおじさんは元気だろうか?

そして、下山する方々にじゃんじゃん抜かれながら(さっきの歩荷さんにも)足を引きずる様に歩いて、殆ど人気の無いロープウェイの駅に辿り着いたのは最終の5分前。
もう、最後はストックが松葉杖状態・・
山麓の鹿の瀬駅から出発して、再び戻って来るまで延々11時間の旅だった。

家に帰ってからも膝が痛いので、念のためお医者さんに見て貰ったけど、筋肉痛の酷いヤツだそうで数日経ったら回復しました。
(でも階段普通に降りれるまで、数日掛かった・・)


あれは相当キツイ経験だったのですが、全くもって嫌な思いも後悔も無いのです。
山の厳しさの一端を体感しつつも、むしろ爽快さや清々しさの方が残っている。
それだけ御嶽登山で見たもの感じたものは印象深かった。
雲の上に立ち 風に吹かれながら遥か遠くを眺める体験とは、これほど印象深い物なのか。

当日天気良かったのが尚更そう感じさせるのかもしれませんが、今の自分なら中年になってから最初の登山に御嶽山は選ばないデス。きっと登山口から標高差500m以内の穏やかな山にするわな。


などと、感慨深く1年前を思い出している訳ですが、
少しずつでも、山へ馴染んでいきたいと思っている。

近日、再び山へ出かけます。
山登り一周年にはいい場所だと思っている。(あとは天気次第)


御嶽山へ登った記録 木曽へ(その2)写真大きくしました。
(大画面のPCとかじゃないと、何も変らないかもしれませんが)